サンライトノート

主に映画や小説、漫画等の感想を一定量吐き出したい欲を満たすためのブログです。本が出るとかなったら告知もするかもしれません。

『BLEACH』(佐藤信介/2018)

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映画『BLEACH』黒崎一護(演:福士蒼汰)キャラクターPV

 

かなり微妙……いい点が皆無なわけではなく、クソとまでは言わないけど面白いとは言い難く、見終わった後は不満の方が強く残る感じ。

一番に挙げられる不満はビジュアルがダサいことですかね。

福士蒼汰の一護とかルキアとかはまあいいんですけど、恋次白哉兄様という実写にしたらキツイだろうなって感じの二人が案の定キツい。コスプレ感が半端ないし俳優の顔もスタイルもちょっとなって感じだし、BLEACHの何はさておきビジュアルはかっこいいという長所が台無し。

ビジュアル面以外にもこの映画での二人は全然魅力あるキャラクターではなく。まあ二人がちゃんと掘り下げられるのは原作でも尸魂界編でのことだし仕方ないのかも知れないけど、役者の微妙さもあって小物っぽく見えてしまいました。

一護が覚醒して恋次を圧倒→白哉に倒されるという流れは原作通りなんですけど、原作では文字通り一護を瞬殺してる白哉が、映画では殺したつもりで納刀したら生きてました、というのを三回もやっててこいつボンクラ過ぎないかと。

全然無事なのになぜか勝利を確信しちゃうのは原作もたいがいだけどね。

ストーリーは主に結末が不満で、一護からしたら完全敗北してルキアを奪われるこの上なく惨めな結末なのにそのことを忘れてしまってなんとなくいい感じのエンディングにされるのいやいやという気持ちになっちゃうよ。

これは続編があってもなくてもいい終わり方って意図かも知れないけど、ふつうに後味が悪い(どうせなら記憶を消されてないか取り戻すかして浦原さんに修行を願い出るとかにしてほしかったけどそれはそれで一本の映画としては収まりが悪いかも知れない)。

あと、石田が登場するんですけど死神への復讐を謳う割にその部分を特に掘り下げられもしないし生粋の死神であるルキア恋次白哉に自分から絡まず特に意味のないキャラになっていると思いました。

映画の尺の短さを考えれば映画のストーリー上いなくても構わないキャラは極力削った方がいいんだろうけど、石田をいなかったことにするのは流石に無理なんだろうね。るろ剣左之助でも似たようなことを思った。

 

よかった点はアクションで、恋次との戦いとかは流石にかっこいいんですけど、まあでもアクションで言うな実写らるろ剣がストーリーはともかく全体通してかっこよかったのに比べてこっちは全アクションがかっこいいわけじゃないしキャラのビジュアルがダサいからやっぱりなと。

BLEACHという題材に無理があったのか落とし込みがまずかったのかわからないけど、漫画実写化の一つの失敗例のように感じました。