マイベストラノベ2017
読書メーターによると今年は34冊の小説を読んだらしいです。登録してない作品も含めると40冊強?
さすがに読まなすぎでは……2018年の目標は100冊読むことかな……。
以下、2017年に刊行された、シリーズ開始した作品でおすすめランキング。順位は割りと適当です。
1位『先生とそのお布団』(石川博品/ガガガ文庫)
studio-sunlight.hatenablog.com
半ば石川博品の自伝的な扱いも受けている売れないラノベ作家モノラノベ。
業界に齧りつきながら何度本を出しても売れない主人公・石川布団と喋る猫・先生の関係性、最後に行き着いた書くことを讃える結論が泣けます。本当に泣いた。
2位『裏世界ピクニック』(宮澤伊織/ハヤカワ文庫JA)
裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル (ハヤカワ文庫JA)
- 作者: 宮澤伊織
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2017/02/28
- メディア: Kindle版
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『くねくね』『八尺様』『きさらぎ駅』といった有名なネットロアの怪異が出現する「裏世界」を女子大生二人組が探検するSFホラー百合ラノベ。
ハヤカワ作品に触れるのはこれが初めてだったんですが、表紙のみならず本編中も挿絵がたっぷり、露骨な百合、さらに合法ロリの科学者(?)まで登場するなど予想より遥かにラノベラノベしていてよかったです。
「裏世界」のおぞましいホラー描写と怪異のメカニズムを探るSFパート、2巻ではSPCとかHUNTERXHUNTERの五大災厄的な管理機構も出てきてとにかくオタクオタク&オタクで楽しい。
洒落怖好きなオタクは読もう。
3位『ひとりぼっちのソユーズ 君と恋と月、ときどき猫の話』(七瀬夏扉/富士見L文庫)
ひとりぼっちのソユーズ 君と月と恋、ときどき猫のお話 (富士見L文庫)
- 作者: 七瀬夏扉,吉田健一
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/12/15
- メディア: 文庫
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studio-sunlight.hatenablog.com
とても美しい表紙と、それに恥じない美しい本編。
ボーイ・ミーツ・ガールが好きな人、宇宙にロマンを感じる人にはぜひ読んで欲しい。
サブタイトルっていうか、『君と月と~』のくだり取ってよくない?
4位『6番線に春は来る。そして今日、君はいなくなる。』(大澤めぐみ/スニーカー文庫)
6番線に春は来る。そして今日、君はいなくなる。 (角川スニーカー文庫)
- 作者: 大澤めぐみ,もりちか
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/11/01
- メディア: 文庫
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長野県の進学校を舞台に、四人の高校生の視点で綴られる連作短編。
文章が非常に上手く、各登場人物が日常に抱く鬱屈感と倦怠感の描写は気持ちいい内容でもないのになんだか心地よかったです。
5位『勇者、辞めます~次の職場は魔王城~』(クオンタム/カドカワBOOKS)
勇者、辞めます ?次の職場は魔王城? (カドカワBOOKS)
- 作者: クオンタム
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 富士見書房
- 発売日: 2017/12/10
- メディア: Kindle版
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一応知っている人の作品で、かつ発売早々に重版が決まったらしいことから自分の中の何かが拗れそうでそこまで積極的に触れたくはないんですが、面白かったです。
コンセプトが当初からハッキリしており、主人公勇者による魔王城改革と結果を出すための方法論に説得力があり、読んでいて気持ちいい。
この表紙とタイトルで「そういうやつね」と思った「そういうやつ」を非常に高いレベルで実現していて、よく映画が創作のお手本みたいに言われますが、これは言うなれば小説の一つの見本というくらいにエンタメ性がきっちり詰まった作品だと思います。
番外『平浦ファミリズム』(遍柳一/ガガガ文庫)
よく出来ていることは否定できない……面白い……でも好きになれない……あまり推したくない……そういう作品。
いや、嫌悪感を催す部分があるわけじゃなくて、「お仕事モノ」に近い苦手意識(はぁ~~優秀なスタッフに囲まれて主人公が成長していくこの職場に俺が入ってきたら使えないゴミなんだろうなあ~)を喚起されるというか……。あと、終盤の展開がそこまでの流れから見るとなんか浮いてない?
映画編
別に記事を書くのも面倒だな~~って。映画は見たやつリストとか残ってないので記憶に残ってるので。
1位『KING OF PRISM -PRIDE the HERO』
劇場版「KING OF PRISM -PRIDE the HERO-」劇場予告
2016年に当時話題だった『キンプリ』を見に行く
→本編(プリティーリズム・レインボーライブ)を見る
→キンプラ
キンプリの時点でこんなん絶対まとめるの無理やんと思ったオバレとルヰ・シン周りのエピソードを70分で見事に決着させ、未来への広がりを予感させるストーリーに、快楽物質をドバドバ流し込まれるような凄まじいプリズムショー。
レインボーライブからのプリズムのきらめきに満ちていた、ハピなるな映画だったと思います。みんな素晴らしいんですが、特にカヅキ先輩のショーが一番鳥肌たちました。
次シリーズがあるなら『プリティーリズム・レディスパーキング』かと思ったらプリパラと統合(?)っぽくなったのはびっくりだけど。
2位『新感染』
めちゃめちゃスピード感のあるゾンビ映画でした。
ゾンビが走るって今やごく当たり前な感じありますけど、この作品ほど「速い」と感じるのはそうそうないのでは? ゾンビがマジで津波のように押し寄せてきます。
この「速い」は展開の早さもあって、じわりじわりと追い込まれていくというのでなく序盤から逃げ場を奪われ、逃げ込んだ高速列車内でも凄い勢いで感染拡大していきます。
最初からクライマックスのような緊張感があり、息つく暇もないとはまさにこのこと。
自分と家族を守ることしか考えなかった主人公の成長というテーマも無理なく描かれていて苦しいけど満足感ある作品でした。
3位『お嬢さん』
戦前の朝鮮半島を舞台にしたスパイサスペンスお耽美レズ映画。
主人公スッキと秀子お嬢様双方の視点で構成された展開の巧さももちろんですが、何より特筆すべきは圧倒的なレズセックスで、顔のいい女によるレズセックスの美しさと力に彩られています(レズセックスを抜きにしてもこの映画は絵面がやたら美しいです)。
一言で言うと『レズカップル大勝利! 希望の未来へレディ・ゴーッ!!!』って感じで、実写のレズが見たい人は損しないと思います。
2018年の作家としての目標は、「本を二冊出す(出せなくても目処を立たせる)」とかでしょうか。
がんばりますので『舌の上の君』気に入ってくださった方は今後の活動も応援していただけるとうれしいです。