『裏世界ピクニック２　果ての浜辺のリゾートナイト』（宮澤伊織／ハヤカワ文庫JA）

ネットロアを題材にした百合SFホラー第２弾。

このシリーズの前巻が初めて触れたハヤカワ文庫作品（次が『ハーモニー』）なんですが、ハヤカワに詳しくない身としては「こんなにオタクでいいのか！？」ってびっくりするくらいオタオタしてますね。

百合描写は前巻にも増してあからさまで、今回は同衾するわ鳥子が全裸になるわ水着回だわ。小桜さんのあざとさも健在でした。彼女のイラストはなかったけど。

今回の怪異については、『コトリバコ』『姦姦蛇螺』はまあ出るだろうなって感じだったんですけど、個人的に一番怖いネットロアだと思っている『須磨海岸にて』が取り上げられたのは嬉しかったです。

「向こう側」の利用する恐怖のモチーフが数ある怪談の中でネットロア、それも今のところ洒落怖限定っぽいのは一体どういう理由なんでしょうね。流石にネットロアであることに関しては理由あるだろうけど、洒落怖なのは権利的な都合だったりするかもしれない。

『禁后』とかは洒落怖じゃないから使われないのかな。

SCPや五大災厄を彷彿とさせるあの研究機関（？）の内部描写とか、ホントオタクを刺激するものを詰め込んだエンターテイメントって感じで今回もよかったです。

ただ、「ファイル５」の銃のウンチクに関しては全然乗れなくて、俺ってミリタリー興味なかったんだなと。

マネキン：

http://syarecowa.moo.jp/10/412.htm

須磨海岸にて：

裏S区：

http://syarecowa.moo.jp/160/34.html

サンライトノート