サンライトノート

主に映画や小説、漫画等の感想を一定量吐き出したい欲を満たすためのブログです。本が出るとかなったら告知もするかもしれません。

2018年

studio-sunlight.hatenablog.com

ちょうど1年前に書いたこちらの記事では2017年では2018年の目標を「本を2冊出す」「小説を最低100冊は読む」としていました。

結果、新作は1冊も出せず、また小説の読破数もこの日記の時点で98冊! ダウト!

 

日本ホラー小説大賞に応募し、絶対に大賞を取ると息巻いていた拙作ですが、世に出すべくあれこれ水面下でやっているので、2019年はとりあえずそちらを皆さんにお目見えすることが最低限の目標かな……。

出ることになったらちゃんと告知するつもりですが、よろしくおねがいします。

 

あと、先日からカクヨムの方に新作女装男子プリンシパル・ガールの夢を見るか?』を投稿していて、要約すると女装趣味の美少年が義理の兄に見出されて演劇に挑戦するというお話。

kakuyomu.jp

カクヨムコン4にも出ていて、そちらは一次選考が読者票なので、まあとりあえずちょっとでも食指が動いたら読んでもらえるとうれしいです。

 

今年のオススメ小説

今年刊行開始したシリーズ、作品から選んでいます。

面白い作品はたくさんあるのですが、今年始まった小説でかつ、きっと広く届くはずだと思える作品は以下の二点かな。

 

『ちょっぴり年上でも彼女にしてくれますか?』(望公太GA文庫

今年はじめに『異世界テニス無双』が出版自粛という非常にかわいそうなことになった望公太先生の作品。

高校生と間違われるほどの童顔でとてつもない巨乳の27歳女性が15歳の高校生に恋をするところから始まり、年の差を乗り越えて秘密の恋愛をする、というストーリー。

「15歳の高校生からしたら自分なんておばさん」という27歳のコンプレックス、「27歳の大人からしたら自分なんて子供」という15歳のコンプレックス。

二人共すごく善良な性格ながら、そのコンプレックスによって事態をどんどんめんどくさくしていて、そんなところ時に周囲に助けられながら二人がゆっくり仲を深めていく、みたいな感じ。

27歳と15歳の交際は実際かなり外聞は悪い(行為に及んだら犯罪だし)んですけど、そういう現実的な問題やリスク以上に「恋愛は自意識が最大の問題」というのがテーマなのでしょう。

2人が(割と頻繁に)すれ違ったり凹んだりしながら、自分の自意識と向き合い幸せになろうとしている様は恋愛に対してとても希望的で好き。

恋愛モノとしての真面目な部分とコメディのバカバカしさ、周囲の友人まで含めた男女両サイドのかわいらしさなど、とにかくバランスがよくしっかりした作品。

万人に勧められる、という視点で言えば今年読んだ小説の中でも屈指じゃないかなと。

ところで、僕はヒロインと同い年なんですけど、自分が「おばさん」側に配置されるキャラクターと同年齢になってしまったの、なかなかキツいものがありますね……。

 

『錆喰いビスコ』(瘤久保慎司/電撃文庫

錆喰いビスコ (電撃文庫)

錆喰いビスコ (電撃文庫)

 

2度記事にしている通り大好きな作品で正直3巻打ち切りを半分覚悟していたらこのラノ』ダブル受賞というまさかの展開で超ハッピー。

ジブリ映画や『マッドマックス』を彷彿とさせる原始的で神話的な世界観と、そこで生きる人々の生命力の豊かさが荒々しい筆致で描き出されています。

とにかくアイディアと趣味性に富んだ作品で何から何まで楽しいんですけど、一番の特徴はやはり鬼神の如き強さを誇るビスコとミロの濃密過ぎる

このラノ』の作者インタビューを見る限り二人の関係は別に、いわゆる恋愛としての同性愛として描かれているわけではないらしいんですが、それでも普通の「友情」ともちがう、「愛し合っている」としか言いようのない間柄になっています。

何しろ1巻終盤でミロがビスコに「愛している」と宣言するくらいなので。

この作品は赤岸K先生の挿絵と本編のシナジーが凄まじく、この表紙のイラストを見て気になったという人は手に取ってみて損はないと思います。

また、『ナウシカ』を筆頭にジブリ映画オマージュと言われるし、実際それはたしかなんでしょうけど、個人的には世界観やリアリティレベルでONE PIECEとも雰囲気が似ているところあると思うので、ワンピが好き、という方には強くオススメ。

小説以外

2018年のベスト映画は『万引き家族』かなやっぱり。

ボヘミアン・ラプソディ』はQueenに詳しくないと誰が誰やらわかりづらい(主要キャラがもじゃもじゃの長髪か短髪口ひげのゲイしかいないので)という難点はあるんですが、終盤からのライブシーンはめちゃめちゃすばらしくて、Queen好きな人は号泣必至ではと思うし、知らない人は僕の二の舞にならないようググってフレディ・マーキュリーとかQueenとかについてある程度押さえてから行った方が良さそう。

あと、10年以上ぶりにコナンの映画を映画館で見たんですけど、爆発しまくってカーアクションやると楽しいという原初的な気持ちにさせてくれる映画でよかったですね……。