サンライトノート

主に映画や小説、漫画等の感想を一定量吐き出したい欲を満たすためのブログです。本が出るとかなったら告知もするかもしれません。

『お嬢さん』(パク・チャヌク/2017)

10年代後半のオタクだから韓国映画も履修しようみたいなアレで、レズだと聞き以前から気になっていたこちらの作品を見てみました。

ojosan.jp

 

 

ストーリーは公式サイトを見て欲しいんですが、自分が理解できた範疇では詐欺に手を染めて生きてきた主人公が、騙すために近づいたはずのお嬢様と互いに惹かれ合っていき、彼女を藤原伯爵(計画の首謀者である詐欺師)と結婚させる計画との板挟みになって……みたいなお話。

まず特筆すべきはレズセックス。

レズだと聞いて見たんですけど予想の数倍レズでした。R-18だから当然なのかも知れないけど、今まで映画で見たセックスシーンの中でも一番露骨だった気がします。陰毛や性器は見えないけどクンニからシックスナインに貝合わせまであってグチョグチョで凄い。

男女であれ同性であれ主従関係が好きなオタクは多いと思うんですけど、この映画は偽りの主従関係にある主人公スッキと秀子お嬢様が互いに筋違いな執着を抱く様がめちゃめちゃいいです。

スッキはお嬢様とのファーストコンタクトの時点から「こんなに美人だなんて聞いてない」みたいなことを言って情を感じ始めたり、お嬢様に教えたキスやらペッティングやらが同居生活をしている女性から教わったものらしかったりと、なんかもとからそういう性嗜好だったようでとにかくレズレズレズで押してくるのがよかったです。何しろラストシーンも船内での対面座位レズセックスなので。

この映画はお互いの真意を打ち明けあった二人が藤原伯爵と対決する方に進んでいき、レズカップルVS男根マンみたいな構図になるんですけど、この男根マンは二人に敗れた後の最期が妙にかっこいい男根で、何気に名悪役なのではと思いました。

 

レズ以外の大きな特徴としては、映像には全然詳しくないので上手く言えないんだけど、絵面が異様に美しいです。前に見た『リリーのすべて』もストーリーとは別に絵がオシャレだな~と思ったんですけど、この映画もなんか視覚が常に楽しかった。

二人の顔面に裸体、手を変え品を変えのレズプレイはもちろん、衣装に当時の町並み、お嬢様が舶来品の官能小説(?)を好事家の金持ちの前で朗読するプレイをさせられたり幼少時にそのための虐待じみた英才教育を受けたりする光景とかよくわからないギミック満載の空間とかずらっと猥文書が陳列された書棚とか、とにかくオシャレで目が飽きません。

韓国映画ってなんか暴力的なイメージで無理~~><」って人は割りといるんじゃないかと思うんですけど(僕もそうでした)、この映画もそういう表現はあれどそこまで生々しかったり痛々しかったりはしないし量も多くはないので流血絶対無理って人じゃなければ多分大丈夫。

60分過ぎたあたりから真相が二転三転する展開、自由を手にした二人が幸せなセックスをしながら未来へと旅立つとてもいいエンターテイメントでした。レズセックス。

 

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